2021年11月17日水曜日

【Checkmk KB】ネットワーク機器監視必須のルール設定

ネットワーク機器監視必須のルール設定

【Checkmk KB】タグを付与したシリーズ記事は、オールインワン・ハイブリッドITインフラ監視ツールの設定・運用に関するナレッジを紹介していきます。

本記事の情報を使って、Checkmkの設定・運用効率化を実現してください。

文:ジュピターテクノロジー よしひろ


本記事の知識であなたが実現できることは、以下4つです。

  • ネットワーク機器の各ポートにAlias/Descriptionから取得した適切な名前を付与することができる
  • ネットワーク機器がもつ全てのポートをDown/Up関わらず、監視対象に設定できる
  • VIPsとアクセスポートを区別することができ、アクセスポートのDown/Upは無視、VIPsの変化は監視といった設定ができる
  • ネットワーク機器全ポートの一覧表をCheckmk画面で表示することができる(インベントリ情報表示)


ネットワーク機器の各ポート名前設定

ネットワーク機器の各ポートAlias/Description情報を利用して適切な名前を付与していきます。最初にタググループを設定し、特定のルール条件で利用できるように下準備が必要です。設定の流れとしては、以下となります。

  1. Alias or Descのタググループ作成
  2. "Network Interface and Switch Port Discovery"ルール x 2個設定


  • Alias/Descriptionのタググループ作成

Setup>"Hosts">Tagsに遷移し、Add tag groupボタンをクリックします。"Tag group ID"に、「if_alias_desc」と入力、Titleに 「Interface: by Alias/by Descriptionと入力してください。

次に、Add tag choiceボタンを2回クリックします。2つのTag choicesうち、上段がデフォルト設定になります。

Tag IDに「if_alias」、Titleに「use Alias」を設定してください。次に、2つ目のTag choicesには、Descriptionテーブルを設定します。Tag IDに、「if_desc」を設定しTitleに「use Description」と入力します。最後にSaveボタンをクリックしタググループの作成を完了してください。

図1 if_alias_descタググループの作成

  • "Network Interface and Switch Port Discovery"ルール設定

先ほど作成したif_alias_descタググループを使って、"Network Interface and Switch Port Discovery"ルールでポート名称を付与する際にタグを自動設定していきます。Setup>"Services"> Discovery rules>Network interface and switch port discoveryをクリックしてください。設定画面の"Appearance of network interface"をUse indexからUse aliasに変更しCheckmkがポート番号ではなくAliasでポート名を命名するようにしてください。次に、Conditionセクションでホストタグ設定を作成したby Alias/by Description as the conditionを適用します。既にAppearance of network interfaceで、Use aliasを設定しているのでここでもホストタグとしてUse Aliasを適用してください。

図2 Service Discoveryルール(Use alias)の作成

ポーリング時にオフラインのポートをCheckmkが登録するように、"Conditions for rule to apply"が"Match all interfaces"になっていることを確認してください。

ここまでで、Aliasテーブルを使ったポートディカバリルールの作成が完了です。次にDescriptionテーブルを使ったポートディスカバリルールが必要ですが、こちらはAliasテーブルのルールを複製して設定します。

ルールの複製が終わったら、編集ボタンをクリックして"Appearance of network interface change"設定をUse aliasからUse descriptionに変更して保存してください

図3 Service Discoveryルール(Use description)の作成

ここまで設定が完了したら、実際にネットワーク機器を"Use alias"で追加してみましょう。うまくインターフェイス名が設定されたでしょうか?うまくいかなかった方は、"Use description"に変更してみてください。以上で、2つのルールによるポート名称の設定は完了です。

アクセスポートとVIPsの区別

次にアクセスポートとVIPsを区別するためのルールを追加します。このルールは正規表現を活用して設定することに注意してください。"Services">Service monitoring rulesをクリックし、"Network interfaces and switch ports"ルールを選択してください。Condition下の"port specification"にアクセスポートとCheckmkに認識させる正規表現を追加していきます。通常は、番号が使われるので、"\d+"を追加します。また、ベンダーによっては"Gigabit Ethernet", "TenGigabit Ethernet"等を使いますので、監視対象環境によってこちらの"port specification"の正規表現を調整してください。次に、"Value"の下の"Operating speed"を"ignore speed"。"Operational state"を"Ignore the operational state"を選択してください。これで、監視対象のスイッチポートがDownとなってもCheckmkはアラートを発報しません。

図4 "Network interfaces and switch ports"ルールの作成

今までに説明した3つのルールを適用することで、監視対象ネットワーク機器全てのポートをCheckmkに追加することができました。また、VIPsのステータスやスピードが変化した場合は、アラートを発報することができます。

ネットワーク機器のインベントリ情報表示

本ブログ記事の最後に、ネットワーク機器のポートに関する詳細情報をCheckmkで管理する方法をご教示します。"Hosts">HW/SW inventory rules>Do hardware/software inventoryをクリックし"Main directory"を選択し、"Create rule in folder:"ボタンを押します。次に"Status data inventory"にチェックを入れ、"Do status data inventory"を選択し保存してください。

図5 "Do hardware/software inventory"ルールの作成

"Do hardware/software inventory"ルールの適用後、Checkが実行されたらインベントリ情報を確認することができるようになります。ホストの"Check_MK HW/SW Inventory"サービスで、"Show Hardware/Software Inventory of this host"をクリックしてください。Inventory Treeが表示されるので、Networkingアイコンをクリックし展開してください。

図6 Networkingのインベントリ情報表示

ポートの名称が一覧表示され、個々のポート状態(UP/Down, Use/Free, Admin UPかどうか)まで全てをこの画面で確認することができます。


今回は、Checkmkでネットワーク機器を監視するためのルール3つとネットワーク管理者が喜ぶであろうインベントリ情報表示機能をご紹介しました。


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