2022年1月14日金曜日

【Checkmk KB】Nagiosプラグインをそのまま活用!単一OIDを監視する

  CheckmkはNagiosプラグインによるチェックをサポートしています。今回は、Nagiosで使用していたプラグインをCheckmkで活用する方法の一例をご紹介します。

文:ジュピターテクノロジー とぐち


はじめに

CheckmkはNagios派生製品であることから、Nagiosからの移行、またNagiosプラグイン利用をサポートしています。NagiosとCheckmkは多くの設定概念を共有しているため、CheckmkはNagiosに精通している方にもとてもオススメな製品となっています!

過去の記事では独自プラグインを開発してプライベートMIB監視を実施しましたが、今回は、Nagiosプラグインを活用し、自由に「単一OID」を指定して値を取得・監視する方法を見ていきましょう。


Nagios プラグインのActive Checkを作成する

  • Nagiosプラグインを格納

Nagios Exchangeからダウンロードしたプラグインを使用していきます。今回は、「check_OID」というプラグインをダウンロードしました。

図1


図1赤枠のFileリンクをクリックすると、対象のシェルがダウンロードされます。ダウンロードしたファイルは、WinSCPなどのファイル転送ツールを使い、Checkmkサーバーの以下のフォルダへ格納してください。

<格納フォルダ>※mysite=サイト名

/opt/omd/sites/mysite/local/lib/nagios/plugins


移動が完了したら、権限を付与し、プラグインを有効にします。

 

checkmk@checkmk:$  sudo chmod 755 check_OID.sh 

 

図2のように実行権限が付与されていれば完了です。(※TeraTermの場合、ファイル名が緑に反転します)
図2


WebGUIへ戻り、図3のSetup > "Services" > Other Servicesをクリックします。
図3


図4の画面が表示されたら、Integrate Nagios pluginsをクリックします。
図4


図5の画面でCreate rule in folderをクリックします。
図5


図6の画面が表示されたら、以下内容を入力・選択してください。
図6


▼Integrate Nagios plugins(赤枠上)
 ・Service description:表示したいサービス名
 ・Command line:実行チェック名、引数  ※1

▼Conditions(赤枠下)
 ・Folder:適用先のフォルダを選択
 ・Explicit hosts:適用ホストを選択  ※2
  

※1 実行チェック名、引数
Command lineに記載するチェック名/引数は、プラグインのダウンロード時の画面、またはダウンロード後のReadmeファイルやプラグインファイル自身に、「Usage:」の記載があるのでそちらを参考に入力します。今回のプラグインの場合、Nagios Exchangesの画面に記載があります。(図7)
図7


※2 適用ホスト
今回のプラグインはCommand lineで対象ホストのIPを「$HOSTADDRESS$」として指定しています。プラグインの種類により、適用先フォルダ・適用先ホストも適切なものに変更してください。


入力が完了したら、Saveボタンをクリックし、右上の[X changes]から変更の適用を行ってください。以上で、設定は完了です。

それでは、設定したチェックを確認してみましょう。

Monitor > "Overview" > All Hosts のホスト一覧より設定対象のホストを選択し、サービス一覧を表示します。図8のように、Check_OID(表示サービス名に入力したもの)が表示されており、値が取れていれば完了です。
図8


WARN, CRITの値は、Command Lineに入力するパターンと、プラグイン自体を修正するパターンとありますが、柔軟に指定することが可能です。

以上のように、Nagiosプラグインを活用してCheckmkでも簡単に単一OID監視のサービスを追加することができました。他にも便利なプラグインはたくさん存在します。Nagiosで使用していた独自のプラグインやチェックがあれば、同じ手順で使用できますのでぜひ試してみてください。


補足:Checkmkインストール済のNagios プラグイン

Checkmkでもともと使用可能なプラグインは以下に格納されています。

<既存プラグイン格納場所>
/opt/omd/sites/mysite/lib/nagios/plugins

今回の記事でメインにご紹介した、独自で作成・ダウンロードしたプラグイン格納先とはパスが異なります。(赤字箇所。独自は/mysite/local/lib/nagios/plugins)

こちらは、Checkmkの初期インストール時よりWebGUIから使用可能になっており、Setup > "Services" > HTTP,TCP,Email, ...など様々なところで使用されています。独自のプラグイン開発の参考にしたい・処理の内容が気になる際には、上記格納フォルダを確認してみてください。


お問合せ

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30日間無償でご利用いただける評価版も以下のダウンロードページにご用意しております。
簡単に検証が開始できますので、評価ガイド(PDF)を参考にぜひお試しください。