2021年9月17日金曜日

サーバーレスポンス遅くないですか? サーバーの体感品質を可視化!

  ここでは弊社取扱い製品であるSolarWinds社 統合監視プラットフォーム Orion の機能であるQoE(Quality of Experience)によるサーバーの体感品質監視について説明します。


 


サーバーレスポンス遅くないですか?


サーバー監視には ICMP、SNMP、WMI、API など様々な監視方法があります。


SNMP、WMI、APIは一般的にサーバーに対し問合せを行い応答を受信します。

異常な応答が返ってこなければOKと判断されると思われますが、これらの監視方法では 「応答が返ってくるまでの時間」 が問題なかったどうかまでは分かりません。

またICMP(Ping)は応答時間は分かりますが、サーバーのサービスが使用しているTCPポートからの応答時間は分かりません。


このように前述した一般的な監視方法では稼働しているサーバーレスポンスの品質(体感品質)を監視するには十分ではないと考えられます。


Orionには、前述した機能の他にサーバーレスポンスを測るQoE(Quality of Experience)があります。

QoEはパケットレベルのトラフィックデータを収集しDPI(Deep Packet Inspection)機能により下記のようなメトリックを可視化することができます。


 ・アプリケーション毎の最初のバイトまでの応答時間

 ・アプリケーション毎のデータ量


 ・アプリケーション毎のトランザクション


ここでのアプリケーションはIISなどのWebサーバー、SQLなどのDBサーバー、Exchangeなどのメールサーバー、ADなどのアカウント管理サーバーなどの一般的なサーバーアプリ以外に、AWS、Google、Youtube、M365などのWebサービスも指定可能です。

事前定義されたアプリケーションは1000以上あり、この中から解析が必要なアプリケーションを指定します。

(あるいは新たにアプリケーションを定義することも可能です)

収集したデータより指定されたアプリケーションのデータを抽出、解析しグラフに表示します。

 

 事前定義されているアプリケーションは →こちら



QoE(Quality of Experience)監視画面


それでは実際の監視画面をSolarWinds社デモサイトより見てみましょう。


下記は 「最初のバイトまでの時間」 です。


TCPコネクションを確立後の最初のバイト(データ)が返ってくるまでの時間はサーバーの反応を表す目安となります。

ここでは応答時間が遅いアプリケーショントップ10を表示しています。


最初のバイトまでの時間 クリックで拡大します



SSLやGoogle APIなどが遅い傾向であることが分かります。

その他、Microsoft、MS office、MS office365、Windows update も見受けられます。



データ量(左図)、トランザクション(右図) の表示例を示します。 


これによりアプリケーション毎のデータ量、使用頻度も可視化できます。

データ量(左図)、トランザクション(右図)クリックで拡大します




●QoEによるデータ収集構成

パケットを収集するマシンはセンサーと呼ばれます。
エージェントを入れたWindowsマシンがセンサーとなります。
センサーは2種類あり、それぞれの構成は下記となります。


① NPAS :Network Packet Analysis Sensor

 このセンサーはネットワーク機器を通過するパケットをミラーポートなどを通して収集し、アプリケーション毎に分類します。
 下図はWAN経由でサーバーにアクセスする例です。
 下記構成では NPAS serverがセンサーとしてパケット収集します。
 右端のAPL server2台が監視対象となります。

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 NPAS serverにおいて監視対象アプリケーションに対応するパケットは、応答時間やトラフィックのボリュームなどの、QoEメトリックについて分析されます。その後、エージェントを使用してOrion serverにデータが送信されます。



 Webサービスの監視例

 この場合、監視対象がWAN側にありますのでネットワーク遅延も含めた体感品質となります。
 下記は拠点毎にNPAS を置いた構成です。


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② SPAS:Server Packet Analysis Sensor

 アプリケーションサーバーにエージェント(SPAS)が同居する構成になります。
 下図はWAN経由でサーバーにアクセスする例です。


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 サーバー内の監視対象のアプリケーションとの間で送受信されるパケットを識別し、応答時間やトラフィックのボリュームなどのQoEメトリックで分析します。その後、エージェントを使用してOrion serverにデータが送信されます。



 Webサービスの監視例

 この場合、監視対象がWAN側にありますのでネットワーク遅延も含めた体感品質となります。
 下記は拠点毎に1台 SPAS を置いた構成です。
 
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QoEによるアラート発行

 OrionではQoEのアラートがいくつか事前定義されています。

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 ・応答時間がしきい値以上になった

 ・トランザクションが多い(分単位)  

 ・トランザクションが少ない(分単位) 


 これらのアラートが発生した時、ログ、メールでお知らせすることができる他、外部プログラム実行も可能です。

 アラート発行によりアプリケーションの異常にいち早く気付くことができます。



SolarWinds社デモサイト、参考URL


SolarWinds社デモサイト はどなたでもご利用になれます。
今回紹介した内容は下記でご覧頂けます。
トップ画面から下記にお進みください。

 マイダッシュボード ー ホーム ー  Quality of Experience   


●さいごに

 今回はSolarWinds社 統合監視プラットフォームであるOrionにおけるサーバーのQoE 体感品質監視について 説明しました。

 OrionにはQoE以外にも様々な監視を行うことができます。

 下記にOrion プラットフォーム製品についての紹介ページがあります。


  また下記はOrionプラットフォーム製品ではありませんがデバイスの検出とネットワーク
  構成図の作成を自動化する Network Topology Mapper(NTM)の紹介ページです。



ご興味のある方は、以下のリンクから弊社までお問い合わせください!