この記事ではPingによる死活監視を「PRTG」でかんたんに実施する方法をご紹介します。
文:ジュピターテクノロジー やすだ
はじめに
死活監視とPing監視とは
機器やソフトウェア、サービスやシステムなどが動作しているかを継続的に監視することを死活監視といいます。機器の死活監視の代表的な方法としてPing 監視があります。
Ping監視では、Pingコマンドを実行して監視対象機器へICMPエコー要求を送信し、その応答有無で機器の死活を確認します。監視ソフトウェアを使用すればPing監視を自動化できます。
PRTGのPing監視
弊社取り扱いネットワーク監視ソフトウェア、PRTG Network Monitor(PRTG)でかんたんにPing監視をはじめることができます。フリー版ライセンスでも約100台の機器をPing監視できます。
Pingセンサーとデバイス
PRTG では監視項目を 「センサー」で監視します。監視対象機器 「デバイス」にセンサーを追加して監視を行います。Ping 監視には「Ping」センサーを使用します。
Pingセンサーの監視内容と監視画面を紹介します。
Pingセンサー「全般」画面 |
Pingセンサーはスキャン間隔(自動検出時のデフォルト30秒)ごとに監視対象機器へ Ping を実行します。応答有無と同時にPing応答時間も監視し、その結果を表示、保存します。
Pingセンサーは1回のスキャンで「5回」Pingを実行し、5回すべてに応答がない場合をエラーとみなします。
エラーを検知したセンサーは警告ステータス(黄)に変化し、次のスキャンでもエラーを検知するとダウンステータス(赤)に変化します。ステータス変化をトリガーとして通知を実行できます。
センサーステータス変化の遷移 |
保存した結果はグラフとデータテーブルで確認できます。
ライブデータグラフ |
ライブデータテーブル |
設定手順 自動検出でかんたん設定
ここからは具体的な設定手順を説明します。
PRTGの自動検出機能でデバイス(監視対象機器)とPingセンサーを一括設定します。
前提環境
以下の環境を前提とします。
・ PRTGはインストール済み
インストール方法詳細は弊社PRTG情報発信サイトより簡易マニュアルを参照
・ PRTGをインストールしたマシンから監視対象機器へPing疎通可能
※Ping疎通ができない機器は自動検出できません。
自動検出実行手順
自動検出グループの追加画面 |
自動検出グループの追加画面に遷移します。
デバイスの識別と自動検出
自動検出レベル:「〇 特定デバイステンプレートを使用した自動検出」をチェック
自動検出グループの追加画面 |
デバイステンプレート一覧が表示されるので、下へスクロールし
「□ 一般的なデバイス Ping 監視のみ)」をチェック
デバイステンプレート一覧下部 |
IP アドレス指定方法:「〇個々の IP アドレス IPv4)/DNS 名の一覧」をチェック
※ヒント:他の指定方法をチェックして、様々な方法でデバイス検出ができます。詳細は画面ヘルプを参照してください。
IPアドレス指定方法 |
「IPv4/DNS 名リスト」に事前準備した IP アドレスのリストをコピー&ペーストして入力
※IP アドレスは一行に1つずつ入力してください。
IPv4/DNS名リスト |
[OK]をクリック
自動検出が開始され、完了するとデバイスとPing センサーが自動追加されます。
自動検出完了後のデバイスツリー画面 |
複数のデバイスと Ping センサーを自動検出で一括登録し、Ping による死活監視が開始できました。エラーを検知した場合はセンサーステータスが変化ます。
ダウンステータスに変化したPingセンサー |
デフォルトではダウンステータスが600秒以上継続すると、メール通知が実行されます。通知の詳細はPing死活監視手順書をご参照ください。
手順書があります
弊社PRTG情報発信サイトにてPRTGによるPing死活監視手順書を公開しています。より詳しくPingセンサーを紹介しています。
おわりに
Pingによる死活監視をPRTGでかんたんにはじめることができました。 PRTGには他にも様々なセンサーがあり、選んで追加するだけで監視を拡張できます。
リソース、トラフィック、ベンダー専用センサー、つくりこみ可能なカスタムセンサー他、ありとあらゆるセンサーの用意があります。
Ping監視と併せてネットワークのすべてを監視しましょう。